2017年05月14日

ありがとう・ありがとねB

平成27年4/22 消化器内科再診。

CT検査の結果を聞く。
「画像上内臓には異常ないが、子宮に異常がみられる。今日、これから婦人科受診して下さい」

婦人科受診。(岡本医師)
内診と細胞診を行う。

   「癌の検査をしました。結果が出たらお話ししますね。MRI検査などもう少し検査をさせて下さい。今、食べられますか?お腹痛みませんか?」
   「食べています。痛みはないです。ただ動くとこわいだけです。よろしくお願いします」
  
母が先に診察室を出て、私が説明を受ける。

「内診と細胞診検査をしました。内診で癌だと思います。子宮を切り離したところ、上部の再発です。一度放射線をかけているのでもうかけられないし、化学療法も年齢的に強い薬は使えないので経過をみていく方法になると思います。次回受診までに告知、今後の方針について話し合っておいて下さい」
  
私が診察室から出て行くと、
   「先生なんか言ってたかい?」
   「検査結果待ちだって。あと今までにかかった病気などを詳しく聞かれたよ」
   「うん、私、もう辛い検査や治療は嫌だ。痛いことは嫌。入院も嫌。家に居たい。だって入院はさみしいよ」
   「そうだね。どんな病気でも痛いことはやめようね。入院もするんじゃない。入院したらかえって病気になっちゃうもね」
   「そうしたい。2月頃から、たまーに出血あったんだ」
  「とりあえず検査結果を待とう。検査結果を聞いてから考えればいい事。それまであれこれ考えないでいようね。どんな病気でも、おばあちゃんと私の考え同じだわ。これから病院の時は私も一緒に来て先生の話を聞くから心配しないでね」
「ありがとう。さあ〜 お寿司でも食べて帰ろう」
と都寿司でランチ。(母はサラダと半蕎麦と握り2カン食べる)

友達と月に1回食事会があり、このお寿司屋さんを利用していた。
食べきれず残った握りは持ち帰り、いつも私へのお土産としてくれていた。

母の気持ちと今後どんな苦痛が訪れるのかを考えると味がしなかった。
絶対苦しい思いをさせたくない。一番にそう思った。
母は早い時期から体調の変化、それも軽くない事、受診すれば即入院になるような事態がありうることに気付いていたと思う。だからこそ受診しなかったのだと思う。

昨年末に、横になっていることが多く見受けられたこと、家事がまめに行き届かなくなったこと、風邪症状が続いていること、着替えている姿をみて痩せていた事が気になり病院受診を勧めたことがあったが、
「入院になったら困るし、4月に谷内科の予約日なんだ。それまで様子みる」と拒否していた。
身勝手で優しくない父へのストレスからのプチ鬱状態か?とも思ったりしていた。

私は精査を勧められたと聞いた時から覚悟をしていた。
こんなに近くに居るのに打ち明けられず、悩み我慢していたんだね。
どんなにか不安だったろう。
気付いてあげられなくてごめんね。母に申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
お母さん、これからは不安、苦痛、心配事など何でも打ち明けてもらえる存在になれるように全力でサポートさせてね。絶対に苦しい思いをさせない。
posted by かず at 10:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ありがとう・ありがとね | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年05月02日

ありがとう・ありがとねA

平成27年4/15〜5/13日まで名寄市立病院で検査を受ける。(消化器内科→婦人科→泌尿器科)

4/15 消化器内科受診。(井尻医師)
「谷先生から腫瘍マーカー値が高いとのことで紹介受けました」
CEAが8とのこと。
胃カメラと大腸カメラが予約となる。
今日は腹部〜骨盤腔の造影CT検査をして帰宅する。
「若い先生だね、息吹ちゃんに似てるね」

若くて優しい口調の医師だが、しかし今どきの医者は患者の顔もろくに見ないで、パソコンを打ちながらの問診、内科医なのに聴診器を当てる訳でもなく、脈をとる訳でもなく、診察台に寝かせ腹部を触診する訳でもなく、検査値の情報がまず最優先なのだろう。
母の顔、目をしっかり診て、下瞼をめくり、脈をとったなら、少なくとも1ケ月後に大腸カメラ予約とはならないだろうに。
選ぶ病院がない、医師を選べないのは辛い。やはり患者は弱い立場なんだなぁ。

待合室で
「お母さん、だいぶ我慢してたんだね。無理させたね。ごめんね」
「なしてさ、あんたなんも悪くないよ。やっぱりお父さんのストレスが一番だね。
いつか病気になると思ってたよ。仕方ないもね。友達とお出かけしたり、好きなことし
て、なるべくストレス発散してはいるけど、いろいろあるもね。心配かけてごめんね。
仕事休ませてごめんね」

4/17 表情少し良い。咳出ている。
「こわいけど、吸い込まれるようなこわさ無くなった」

4/18 義博兄治療。
「足が温かくなったわ」と喜んでいる。
posted by かず at 07:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ありがとう・ありがとね | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年04月01日

ありがとう・ありがとね @

1年以上にわたり、治療師としてターミナルケアにどう関わったかを治療師目線で書いた「母の死とプラーナ」を掲載しましたが、今月から、介護者目線の手記を連載します。

この手記は、癌の発病から最期の時まで、母に寄り添いつぶさに観察してくれた妹が、看護師として娘として、病気の経過や、病人と介護者の揺れ動く心、喜び、感謝の気持ちなどを、その時々手帳に書き残したリアルな記録です。脚色等は一切施しておりません。

タイトルの「ありがとう・ありがとね」は、母が妹に毎日かけていた言葉ですが、この言葉にはスピリチュアル・ケアの本質が息づいているように思います。

在宅で家族を介護する皆様のお役に立てば幸いです。


平成27年4月
4/6 谷内科クリニック定期受診。定期検査(採血と腹部エコー)
「なんとか?という値が高くて、膵臓が少し腫れてるから、市立病院で検査して下さいと言われて、すぐ予約してくれた。心臓も少し弱ってきているから、と心臓のエコー検査の予約も入ったの」と母から聞く。

肝臓癌?まず頭にうかんだ。やっぱり病魔が母を蝕んでいたのだ。
受診に付き添わなかったことを後悔。

昨年末からの母の様子をみていて、一人で受診させることに不安がよぎったが「大丈夫だよ、仕事休まないで」と一人で受診。
多分診察時、倦怠感があること、動くと胸がドキドキしてこわくなること、瘦せてきたことなどを訴えたのだろう。先生も母の様子から定期検査に加え、腫瘍マーカー採血が追加になったのではないかと推測する。

「時々スーッと吸い込まれるようなこわさがあって、このまま死ぬんじゃないかと思うことあるんだ」

今後は付き添うからね。お母さん、ごめんね。
posted by かず at 18:18| Comment(0) | TrackBack(0) | ありがとう・ありがとね | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする